今更説明するまでも無い事だろうけど、最近「日本語吹き替え」について、
あれこれと考えさせられる機会が色々とありました。
そこでせっかくなので、過去にTOONGUIDEで
インタビューをした方達のお言葉を、少し引用してみたいと思います。
まずは高桑慎一郎さん。
インタビューは「TOONGUIDE2」に掲載されています。
海外アニメ好きとしては今更説明の必要は無いだろうけど、
今から40年も前に、「チキチキマシン猛レース」
「スカイキッドブラック魔王」「ドラ猫大将」「大魔王シャザーン」
「スーパースリー」「幽霊城のドボチョン一家」など、
多くの海外アニメ吹き替えを手がけられた方です。
落語家やTVタレントなど、声優で無い方を多く吹き替えに起用し、
またそれらの方々によるアドリブを多用した破天荒な吹き替えは、
時には原語のセリフを無視したものとなっています。
そしてそれらは「高桑節」として、今も多くのファンの心に残っています。
役者さんに、原語に無いセリフを喋らせることについて
しかしこれらのやり方は、今ではもうなかなか出来るものでは無い、
とも言われています。理由の一つとして、
テレビ制作の事情は、あまりにも違いすぎるでしょう。
そしてもう一つの理由として、
あれこれと考えさせられる機会が色々とありました。
そこでせっかくなので、過去にTOONGUIDEで
インタビューをした方達のお言葉を、少し引用してみたいと思います。
まずは高桑慎一郎さん。
インタビューは「TOONGUIDE2」に掲載されています。
海外アニメ好きとしては今更説明の必要は無いだろうけど、
今から40年も前に、「チキチキマシン猛レース」
「スカイキッドブラック魔王」「ドラ猫大将」「大魔王シャザーン」
「スーパースリー」「幽霊城のドボチョン一家」など、
多くの海外アニメ吹き替えを手がけられた方です。
落語家やTVタレントなど、声優で無い方を多く吹き替えに起用し、
またそれらの方々によるアドリブを多用した破天荒な吹き替えは、
時には原語のセリフを無視したものとなっています。
そしてそれらは「高桑節」として、今も多くのファンの心に残っています。
役者さんに、原語に無いセリフを喋らせることについて
そしてそれはああもう当然。絵に口が映ってなけりゃ構わないじゃないか。口が映ってる時はまずいけれど、映ってない時は構わないよって言って。
という考えの元にやっていた、と語られています。アメリカ人が日本に来て見るんじゃないんだから、日本人が見るんだから日本人にウケる物を作ろうという事で。それで始まったんです。絵は変えられないんだから、じゃセリフでどんどん変えてこうよって考えで。
しかしこれらのやり方は、今ではもうなかなか出来るものでは無い、
とも言われています。理由の一つとして、
と、言われています。確かに40年前と現在では今はもう規制がうるさくってダメだよ。
テレビ制作の事情は、あまりにも違いすぎるでしょう。
そしてもう一つの理由として、
面白みが無いよね。喋りにね。
と役者さんに対して、かなり厳しいご意見も出されております。ただねぇ、役者さんが舞台踏んで無いとね、ただくっちゃべってるだけじゃね、面白くない。日曜洋画劇場とか金曜ロードショーとかね、ああいうの見てたってね。だって生活感無いんだもん。生きてるセリフじゃないですよ、みんな。
あのねぇ。要するに今はっきり言ってディレクターがね、ちゃんとしたダメ出しできないんだよ。芝居知らないから。
芝居知らないから。だから、落語のセリフだけ言ったって面白くないというのと同じでね。生きてないんだよね。心が無いってまで言ったら怒られるかもわかんないけど。生きてない。
口パクを合わせる事は上手くなったよ。でも、ただ合わせるだけでねいいんだったらば、横の物を縦にするだけだったらねぇ、誰でもできちゃうんだよ。少し慣れればね。セリフってのは身体使って喋るからセリフなんでね。まあ、かなり言いたい放題ですが(苦笑)、ただしかしその裏には、だから、生きてる人が喋ってれば、必ずそこには力が出てくるし、弱みも出てくる。今の声優さんの演技だと、弱みも無いし力も無いし、叫びも無いもんね。
「おはようございます」って言うんだって、言い方によって全然違うはずだ。それもみんな「おはようございます」って言えばいいというだけで、「おはようございます」だけしか言わないんだ。
自分達のやってきた仕事に対する、絶対の自信と誇りがあるのです。
そうそう。だからあの頃よく言ってたのは「面白くなけりゃ面白くしようよ」って事でね。
「チキチキマシン」なんかは本当、やり終わるとみんな疲れてぐったりしてたもん。特に神山卓三なんかは「もう声が出ねぇや」って言って騒いでた。広川太一郎は大してセリフが無いんだけども、どうにかして目立とうと思ってね、一生懸命やってましたよ。みんなそうやって競い合ってやってたから、面白いものが出来たんじゃないですか。いわゆる「古き良き昭和吹き替え」は、こうした役者さん達とスタッフの切磋琢磨、ケンケンの笑い声なんてのも、向こうのはほんのちょっとしか入ってないです。
それで、スタジオでね、三時間くらい神山卓三と一緒になってやったんですよ。こういう笑いにしよう、ああいう笑いにしよう、こうしようってね。彼もよく頑張ったんだ。
そして作品を面白くしてやろう、という熱意、
作品に取り組む厳しい姿勢が生み出した、当時のスタッフの
努力の結晶なのだという事を、忘れてはいけないのです。
吹き替えについての記事、続く…かも知れない。PR
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