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カートゥーン横丁ブログ

カートゥーンネットワークファンサイト、 「カートゥーン横丁」管理人LOUのブログ。 思う所あって再起動。今だからこそ書ける話も。

その他くん


Kindleでつのだじろう先生の「その他くん」が安かったので、
買って読んだんですよ。
これはいわゆる「マンガ家マンガ」で、
主人公の「その他くん」がマンガ家を目指す、という話なんです。

なんですが

こんなに厳しい内容の「マンガ家マンガ」って初めて読んだよ!
これ読んだマンガ家志望少年、絶対絶望しか感じないよ!

その他くん、今まで集めた貴重なマンガとかを
親に捨てられるシーンがあるんだけど、
普通そういうのってなんやかんやで戻ってくるじゃないですか。
違うの。戻ってこないの。捨てられたまんま。もう厳しい。
そしてそれが原因で家出しちゃうんだけど、
結局こっそり戻ってきて押入れで寝るシーンとかあって、
かなり切なすぎる。

その他くん、中学三年で進路も決まらず
なし崩し的にマンガ家目指すことになったのはいいけど、
その代わり「3年経ったら家を出ていくんだぞ」とか親に
言われちゃって、背筋が凍る思いですよ、これ。

そして血しぶきとか女の裸が出るマンガに対して
とにかく「ダメ!」って言ってて、厳しいんですよ。
その他くんの仲間がそういうマンガ家の所へ弟子入りするんだけど、
その先生の名前が「赤本三竜」つまり
「赤本なんかに描いてるような三流」ってことだよな。キビシーッ!

「チンポコ出すマンガもダメ!」とか言いつつ、
「でも赤塚はオッケー」だし、自分もオシッコをオチにしちゃったりして、
つのだ先生それはどうよ?ってなっちゃうんだよな。
でもそこが逆にギャグとしてはすごい冴えてる。

つのだ先生、自分でも相当厳しかったと思ったのか
最後に「厳しい事を描いたと思う」とか書きつつ、
「くやしかったら私より面白いマンガを描いてほしい」とか
言っちゃってるんですよね。なんか色々すごいですわ。

時代的な物もあるだろうけど、エログロに対して
ここまで嫌悪感を示せる、ってのもなかなか無いと思います。
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