「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」(以下「初代TF」)が
配信で盛り上がってるので、ここらでいっちょ初代の魅力について
まとめておきたいな、と思いました。
スピード感とテンポ溢れるストーリー展開
初代TFの魅力の一つとして、まずそのストーリーが挙げられるでしょう。
海外アニメはただでさえストーリー展開が濃いのだけれど、
それに輪をかけた濃密なストーリーが展開されます。
「アトランティス浮上!」では30分の間に、
アトランティス帝国の浮上からワシントン征服、
そしてアトランティスの撤退と崩壊までが描かれ、
どう考えても90分の映画クラスのストーリーが展開。
他にも「タイムトラベラー」では、
今で言うところ「異世界転生」をトランスフォーマー達が行い、
これも普通なら30分に収まるはずの無いストーリーが展開され、
初代TFの魅力となっています。
特に日本語版では政宗一成のナレーションも加わり、
より物語をハイテンポに感じることが出来るのです。
大量にいる魅力的なキャラクター達
トランスフォーマーといえば、そのキャラクター達も魅力のひとつ。
サイバトロンの総司令官コンボイ、人間と友達になるバンブル、
やたらと問題発明ばかりするホイルジャックに始まり、
デストロン側の破壊大帝メガトロン、
常にメガトロンの座を奪おうとするスタースクリーム、
無口な忠臣サウンドウェーブなど、
モブキャラクターに至るまで明確な個性が設定されているのが、
「トランスフォーマー」という作品の最大の魅力なのは間違いないでしょう。
もちろんキャラクターが多すぎて
逆に分かりづらくなっている部分はあるのだけれども、
初代TFに関してはほとんどのキャラクターが活躍するので、
段々と覚えていってしまうのです。
作画ミス、ストーリー展開などちょっと「トンデモ」な部分
初代TFで語り草になるのが、いわゆる「作画ミス」。
似たようなキャラクターも多いし、場合によっては
色変えだけのキャラクターもいるので、
制作現場が相当苦労したのは間違いないんだろうけど、
それにしても「同じ画面に同一キャラクターが二人いる」
「本来サイバトロンのキャラクターがデストロン基地にいる」
「キャラクターの大きさがおかしい」など、
とにかく作画ミスは枚挙に暇がないのです。
またストーリー展開も「スピード感溢れる」と書きましたが、
それ以上にやはり「トンデモ」感はかなり多く見られます。
日本を舞台にした「パニック・ザ・クレムジーク」などは、
やはり現代日本の視点から見ると、
どうしても突っ込まざるを得ない話でしょう。
知識ゼロからでも楽しめる作品!
そして実はこれがかなり大きいと思うのですが、
初代TFは実は事前知識ゼロでも楽しめる作品なのです。
例えば「スーパーマン」や「バットマン」などの
アメコミヒーロー作品のシリーズや映画などは、
過去作も多くありまた原作コミックも大量に存在している。
当然それらの知識が無くとも楽しめるようには作られているが、
やはり過去作へのオマージュなどが組み込まれており、
そうした知識があればより楽しめるようになっているのは間違いないでしょう。
MCUの「アベンジャーズ」なども映画を見る前に、
過去作品を見ておくのが流行ったのは、
記憶に新しいところです。
しかし初代TFはまさに「初代」であり、
「ここから全てが始まった」のである。
もちろんトランスフォーマー自体は、
日本のダイアクロンやミクロマンをベースにしているが、
それはあくまでも「玩具」の話である。
ストーリー的にはなんら関係は無い。
また当時アメコミも展開されていたが、
それは基本アニメとは別展開であり、
アメコミを見てないと楽しめない、という事は無いのだ。
そういった意味で、視聴ハードルはかなり低いのだ。
そして全くの「ゼロ」からのスタートであるという事は、
番組が進みながら「設定」が作られていっている、という事でもある。
例えばサイバトロンが地球に到着後、
恐竜の化石を元にしてダイノボット達を作ったが、
後の設定ではトランスフォーマーには、
ベクターシグマと呼ばれるコンピューターで無いと生命を吹き込むことが出来ない、
という話になる。
もう既に矛盾してしまうのだが、それこそがまさに
「番組が進みながら設定が出来ていく」醍醐味だと言えるし、
リアルタイムで見ていた視聴者の困惑を、
そのまま追体験することが可能なのだ。
こうした部分が、今回配信された際に、新規視聴者の多くに受けた要因では無いだろうか。
ただし初代TFは日本での放送の際に、
本来の放送とかなり順番が入れ替えられてしまっている。
今回の配信で初代TFに興味を持たれた方は、
是非アメリカ本国での放送順で見ていただきたい。
特にキャラクターの登場順については、かなり改善されるため、
印象が380度変わることだろう(ほぼ変わらない)。
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